両国国技館で開催中の大相撲初場所は初日から3日連続で黒星の
稀勢の里が引退するという残念なニュースで始まりました。
そして、注目の御嶽海は6日目に妙義龍との一番で敗れてかつ膝を負傷。
翌日から休場するという自体に。
稀勢の里が引退して、横綱の鶴竜も5日目に逸ノ城に敗れて翌日から休場。
出場しているものの大関豪栄道は3勝4敗。
大関栃ノ心は4日目に敗れて、負傷。翌日から休場。
先場所優勝の貴景勝は5勝2敗と踏ん張っています。
で、問題は御嶽海。
師匠の出羽海親方の話によると、左足の大腿四頭筋を損傷している模様。
MRI(核磁気共鳴装置)検査で骨や靱帯に損傷がないことが判明したとのこと。
医師の診断によれば2週間の加療を要する、とのこと。
しかしながら、親方は再出場を示唆するような発言をされたそうです。
ちょっと思い出してもらいたいのが引退を決めた稀勢の里関の症状。
横綱昇進後の場所で優勝したものの優勝決定戦前に胸と上腕部の筋肉を
損傷。それが、損傷ではなく断裂だったというニュースが出ました。
断裂となると、いくら頑張っても100%元に戻ることはまずムリ。
なぜならやっぱり筋肉は一旦断裂してしまうと反応が、瞬発力が鈍るし
パワーが出ない。
たかが肩の痛みでしょう、と一般人には認識されていたかもしれないけれど
結果的に、あのケガが現役を続ける上て致命傷となってしまったのは事実。
20年近くぶりの日本人横綱であったこともあり、相当な期待をされてしまっていたし
メディアも煽るように報道していたこともあり、横綱には相当なプレッシャーだったことが
容易に想像できますね。
いくらあの地位にたどり着いたとしても横綱も人ですからね。
100%元の体に戻ってないと感じながらも稽古はしっかりと積んだという自信を持って
出場したにも関わらず、格下の力士にすら勝てなかった。
御嶽海は注目の力士であることは間違いない!
まだ26歳だしこれからもっと伸びるはず。
でも、動けたら再出場も、との親方の発言。
もう一度確認。
医師の診断では2週間の加療。
再出場して最低勝ち越しておかないと、次の場所での番付に響くから、とか
今後のことを考えて、無理してでも出場をということであれば、
再出場はやめてもらいたい!
休んでいる間に、筋肉は落ちるわけで、稽古できないとしたら体の反応も鈍る。
さらに言えば、さらなる負傷を負うリスクが高まる。
だとしたら、今後の番付などのことを気にして再出場がベストか、
そのまま再出場はせずに休場してしまうがベストかと言えば、
そのまま休場がベストな判断ではないかと私は一相撲ファン的目線で
思います。あくまで個人的見解ですけれど。
なんとなくこのままの流れでは横綱の白鵬の優勝が濃厚。
今回はそれで良いんではないでしょうか?
問題はその次の場所であったり、地方巡業。
現状、力士の皆さんのスケジュールを調べてみると過密すぎ!
一般人の考えでは、15回相撲を取るだけだともいますが、それに向けて
力士の皆さんは準備をしてそれに、合わせて体を作ってぶつけてくる。
だから、たった15日間だけれど、相当な消耗。
そのあとに巡業とかでもしっかりと相撲を取らないといけない。
結局、稽古もしなければいけないのに、体を回復させるための時間が
ない、もしくはあってもほんのひと時で回復するには全く足らない。
これまでも散々、過密な巡業は問題視され議題に上がったりしてきました。
けれども協会の利益など様々な問題もあり、力士の調子などは二の次。
まとめ
今一度、相撲を取るのは力士であること。
その力士が100%の力を発揮するためにはやはり、適度な休養を要すること。
その休養を持って全力で取り組みに臨むことができるということ。
東京都知事の小池氏の言葉を一部借りるとすると
「力士ファースト」を周りがサポートする必要がありますね。
メディアも、そのことを、協会の利益第一主義でなく、
大相撲は力士が100%のパフォーマンスを見せることができてこそ成り立つ
結果、お客様がそれを観戦して喜ぶ!ということを忘れてはいけないのではないでしょうか。